
大学生時代に交換留学生としてサンフランシスコに滞在した経験から、将来は30歳前後で自ら事業を起こしたいという想いを持つようになりました。その実現に向けた経営者としての力を身につけるため、大学卒業後はGE International Inc.に入社し、国内グループ企業の経理業務および米国本社での内部監査を担当しました。
その後、UBS証券にて、投資先候補企業の業界分析・財務分析、企業価値算定に携わり、事業や数字を多面的に捉える経験を積みました。
さらに、MTVジャパンでは新規事業を担当し、外資系大手金融機関とのクレジットカード事業や、国内大手音楽会社との映画事業など、異業種との協業プロジェクトに参画しました。
31歳のとき、保育園の待機児童問題が社会的課題となる中、自身も子育ての大変さを実感したことから、保育関連事業を行うル・アンジェを創業しました。代表取締役として17年間、ベビーシッター、病児保育、保育園、居宅訪問型保育、放課後等デイサービスなどの子育て支援事業を展開し、2023年に事業譲渡を行いました。
私は、困っている人の力になりたいという気持ちを大切にしてきました。社会課題について考える中で、中小企業の約53%が後継者不在の状況にあることを知り、このままでは多くの企業が廃業に追い込まれ、人々の生活基盤が揺らぐだけでなく、長年にわたり受け継がれてきた技術や伝統も失われてしまう恐れがあると思いました。
自分に何ができるのかを真剣に見つめ直した結果、これまでの経営や事業運営の経験を活かし、事業承継を通じて会社を引き継ぎ、次の成長につなげていくことこそが、自分なりの貢献と考えるようになり、事業承継を目指した活動をしています。
「事業よりも、人を重視」し、業界や業種、地域に過度な制約は設けず、現経営者の方のお考えやこれまでの歩みを尊重し、私が事業を承継することにより、現社員の皆さまをはじめとした関係者の方々に喜んでいただけることをイメージできる会社の承継をしたいと考えています。
私は、豊かな社会とは、思いやりのある社会であると考えています。
経済成長を過度に追い求めることで、競争によるストレスや過剰な消費が生まれ、「豊かさ=お金を持つこと」という価値観が強まる一方で、お金とは直接結びつかない思いやりが軽視されてしまう心配があります。
私の考える思いやりのある社会とは、困っている人がいれば自然と手を差し伸べ合い、また自分が困ったときには、ためらわずに助けを求められる社会です。そのような社会を支えるためには、人々の生活基盤が安定し、安心して働き続けられる環境が欠かせません。
日本企業の99.7%を占める中小企業において、そこで働く方々の雇用や生活が安定して継続することこそが、思いやりのある社会、ひいては真に豊かな社会の実現につながると考えています。
事業を承継させていただいた暁には、これまで築かれてきた想いを大切にしながら、創業100年を目指す長期的な視点で安定した経営を続け、思いやりのある社会づくりに貢献していきたいと考えています。