サーチファンド・ジャパン立上げメンバー対談 | vol.3

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―当社の活動への反響は想定以上。期待に応えないといけない―

伊藤:サーチファンド・ジャパンが10月に立ち上がって約9か月たちました。活動はじめてみて、想定外/予想外のことはありました?

巻島(DBJ):サーチャーと案件という二つの観点でいうと、まずサーチャーは思った以上に反響があって、佐竹さんも言っていた最初の経営者経験を積める環境、というのを求めていた人は多かったんだなあと感じています

一方で案件のソーシングという意味では、一朝一夕にできるものではないので想定外ではないけれど簡単ではないですね

酒井(DBJ):サーチャーの反響は思った以上で、しかも優秀な人がたくさん応募してくれてうれしいですね。コロナもあって、本格的な募集は東京でしかできていないので、早く地方で活躍するサーチャーも集めたいですね

佐竹(CI):サーチャーは、広告もせずにこんなに応募があるとは思っていなかったです。案件の観点では私はもっと苦労するかと思ったんですが、さすがM&Aセンターのネットワークで進捗しているなあという印象です。可能性しか感じないですね

塚田(JMAC):案件ソーシング側としても感触は良いと思っています。一方で、もっともっとやりたい/やれることはある、世の中にとって必要なものだと感じている中で、投資の数という意味だけじゃなくて動きを加速したいとは思っています。リソース含めていろんな制約があるのがもどかしい

伊藤:この領域に関する世の中の関心が急速に高まっていると感じます。サーチファンド、事業承継、マッチングなど、周辺領域での活動やニュースをここ半年でよく見るようになった気がします。世の中のスピードが早い

塚田(JMAC):エグジットしないファンドとか、事業承継というセグメントでの人材紹介とか、いろんなアングルでプレイヤーが増えていますね。我々の当面の注力は「サーチファンド形式での事業承継投資」ではありますが、マッチング、バリューアップの事例がたまっていくと、中小企業支援の「型」を作ったりデータ分析等の領域でも可能性があると思います

伊藤:社会的にもりあがっていて期待値が高いのはうれしいですね。我々もしっかりと価値を出して期待に応えないと、という刺激になります。はやく成功事例を出して大きな動きにしていきたい

―サーチャー選考通過するために、優秀なのは大前提。大事なのはやる気と相性―

塚田(JMAC):サーチャーの応募が想定以上で、選考もだいぶ経験たまってきたと思いますが、サーチャー候補のプロファイルや選考通過する人の傾向ってどう感じていますか?

伊藤:応募者のプロフィール的には、年齢的には30代がメインで、20代/40代も多い。50代の方もちらほらという感じですね。バックグラウンドはだいぶばらけていて、金融、サービス業、コンサル、エンジニア、IT、商社・・など、いろんな方がいらっしゃる印象です。選考を通過した人もどこかに偏っている印象はありません

合格者の傾向としては、最低限のスキルがあることを前提として、差があるとすると、数あるキャリアの選択肢の中で「なぜサーチファンド?」という問いを深く考えているかどうか、かも知れません

「その目標であれば○○をやった方がよいのでは?」「サーチファンド以外の選択肢ってどんな道を考えていますか?」といった問いに対して、深く考えた形跡があるかどうかは重要かもしれません

あとは、単純に我々の取り組みとの相性もありますよね。応募者の中には、誰もが知っている大企業の執行役員クラスの方もいらっしゃいますが、我々が投資するような中小企業の経営者になることがその人にとって幸せか、最適かはまた別問題。明らかに優秀なのは分かるのですが、相性のミスマッチを感じるときはあります

巻島(DBJ):優秀なのは前提で、その中でもやる気が一番大事かなと思うようになってきました。アントレプレナーシップの活動なので、我々はサポートはしますがサーチャーが自分で主体的に動くのが基本です。指示や情報を待っていても活動は進みません。そのコンセプトがすりあっているかどうかは大事

酒井(DBJ):昔から経営者を目指しそのためのキャリアを模索していた人が、たまたまサーチファンドという仕組みに出会った、というタイプの人が相性が良いのかもしれないですね。サーチファンドのコンセプトを聞いて初めて中小企業の経営者にチャレンジしたくなったという人は、もしかすると動機が薄くて主体的に動くほどのモチベーションが続かないかもしれないですね

伊藤:マインドセットの話が多いですが当然ビジネススキルは必要条件ではあります。たまに「足元の仕事で成果が出ていないのに、新しい仕組みに乗っかれば経営者になれそう」というマインドが見える方もいますが、そんなに甘くはないですよね。

―最後に―

伊藤:最後に、今後に向けた意気込みや思いを一言ずつ話して締めましょうか

巻島(DBJ):地域活性化につながる活動だと思っているので、地域にインパクトを出せる取り組みにしていきたいです。これからも楽しく活動できればと思います

塚田(JMAC):これから10年で60万社の黒字企業が廃業してしまうという課題に対してサーチファンドを通して社会貢献ができると思っています。自分はM&Aのプロだけどファンド事業のことは知らないことも多いので勉強になっています

佐竹(CI):繰り返しですが、プロ経営者マーケットつくるために最初の一歩をどう踏み出すか。それを作る活動だと思うので、関われているのはうれしいです。何よりメンバーが最高なので、楽しいですね。是非成功させましょう!

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